|HOME|

小松杏里「眠れぬ夜のアリス」は、ひとりが何役も演じるメタ・フィクション。 いかにも「80年代小劇場」的なスラップスティックだ。
“へへへ、俺はロリコンなんだよ! ウォォォ!”と吠える“狼A”が登場したりするが、基本的にはギャグなので、さほど嫌味はない。
当時の「常識」的感覚としては、アリスと銘打って“ロリコン”の語が登場しなければ観客も納得しなかったろう。 三月兎は“バニーガール姿”という設定。

案外、演劇のセリフというのは安直なほうが演出も役者の個性も生きるようだ。
「眠れぬ夜のアリス」は現在も高校演劇などでは、しばしば公演されている。