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「ウサギ・シロ−」(“W.RABBIT”)

表札で白ウサギの「白」を「四郎」と掛けるのは、明治末に丹羽五郎『子供の夢』(のち改題して、うさぎ山人『お正月お伽噺』。 いずれも1911.)の中で「宇佐木四郎」とされたのが最初と思われ、以来、多くの訳に用いられている。拙訳も、その翻訳伝統を引き継ぐことにした。

なお、最初の永代静雄訳は、なぜか「兎三郎」。


安井泉は、次のように解説している。 もっとも、当時、表札が特 に珍しいものだったかは疑問だ。
シャーロック・ホームズ最初の作品 『緋色の研究〔A Study in Scarlet〕』(1887.) 4章でも、 ジョン・ランス巡査の家に、ランスという名前を彫りつけた真鍮の板が打ちつけられていた。

(最終更新 2013年11月22日)