「こんなにおくれてしまうとは、まったく耳もヒゲも、あったもんじゃない!」
(“Oh my ears and whiskers,how late it's getting!”)
Oh my ears and whiskers は、意味的には Oh my God!と同じようなもので、怖い、困ったというくらいの嘆きだろう。
参考として1909(明治42)年の長谷川康の注釈を挙げておく。
此詞は、兎がいま々々しがつた口調なり、「これはしたり」とか、又は、「南無三」とか云ふ如き意。 〔踊り字等、原文のママ〕
現在の翻訳には採用しにくいが、ニュアンス的にはむしろ原語に近い名訳ではなかろうか。
なお、4章冒頭の注も参照されたい。