背景に描かれた花は、キツネノテブクロか。
花の形だけから見れば、リンドウかイングリッシュ・ブルーベルとも思えるが、
花序 (花の配列) から考えて、6章 の子ブタと チェシャ猫 のイラストでも登場
するキツネノテブクロが、ここでも描かれたものと見られる。
ただし、キツネノテブクロは草丈が50〜150cmくらいで、アオムシの絵とスケー
ルが合わない。
そのためか、『THE NURSERY “ALICE” 子ども部屋のアリス』 所載の カラー
版イラストでは、この花の部分が消されている。
元来アリスのイラストは、さほど縮尺など気にかけていないものの、ここは他の
イラストと比較できるだけに、こだわる見方をすれば引っかかる部分。
逆に言えば、テニエルに、この花はキツネノテブクロにしてはおかしいとの認識
が生じたために、『子ども部屋』 の段階で削除したのだと考えられる。
(最終更新 2014年 4月28日)