『不思議の国』書誌(ディズニー絵本・ノヴェライズ)

薄字部分は二次情報による記載 および備忘録的なもの。  


ディズニー・アニメ Alice in Wonderland は1951年7月の公開。
「不思議の国(國)のアリス」日本公開は1953(昭和28)年8月だが、ディズニー絵本は講談社から先行発売されている。


 
『Walt Disney's ふしぎの国のアリス』大日本雄弁会講談社〈ディズニーのまんがえほん〉8、1952.11.(→1953.)
ウォルト・ディズニー著『不思議の国のアリス』国際出版社〈ディズニーの漫画絵本〉4、1953.8.

原作者ウオルトデイズニー『不思議の国のアリス』トモ ブック社〈ディズニー傑作全集〉11(19とも)、1956.10.

ウォルト・ディズニー作、平井芳夫訳『ウォルト・ディズニーの ふしぎのくにのアリス』小学館〈小学館の幼年絵本〉43、1957.4.
'60年以降、ディズニーものは講談社が全出版権を買い取った。以下、特記しないものは『ふしぎの国のアリス』の表題。
(映画の邦題表記は初公開時「不思議の国」だったが、1973年8月の再映では「ふしぎの国」となっている。講談社絵本は見たとおり最初から「ふしぎ」で一貫していて、ひらがな表記を採用させる一因になったかと思われる。 もっとも講談社の独占状態と言っても、'73年の公開に際しては小学館の学習雑誌と提携して宣伝したりはしているが。)

 
宮脇紀雄(としお)

絵ウォルト=ディズニー、〈講談社のディズニー絵本〉2巻2号通巻9号、1月下号、1961.(1.15.)
→〈講談社のディズニー絵本デラックス版〉4、1961.11.


『豆ぞうの冒険・ふしぎの国のアリス』〈講談社のディズニー童話〉9、1963.5.(→1964.7.(再版)) 絵 ウォルト=ディズニー、〈ディズニーの名作絵話〉6、1967.4.(→1969.5.(11刷)→1973.7.(23刷))→1978.5.


 
足沢(たるさわ)良子

ウォルト・ディズニー絵、〈ディズニーの名作絵本〉8、1969.5.

辻村益郎絵、〈ディズニー名作童話全集〉12、1970.1. 『ふしぎのくにのアリス』〈ディズニーのジャンボ絵本〉7、1973.2.


 
立原えりか

辰野千寿・角尾稔 監修『ふしぎのくにのアリス』〈ディズニー幼稚園図鑑〉B1、1974.(7.)
    『日本におけるルイス・キャロル書誌』や各種目録では“立原えりか文”とあるが、編者の読んだ〈幼稚園図鑑〉ではその記載を発見できず。

〈ディズニー名作童話館〉1、1987.10.
    Dodoは“ドド”、Cheshire-Catは“チシャねこ”。Mad Hatterは“いかれぼうしや”に。

『ふしぎの くにの アリス』〈ディズニーランド名作えほん〉5、1993.6.

〈ディズニーのおはなしきかせて〉1、1994.2.
    「ピーター=パン」「ダンボ」「くまのプーさん」「きつねと猟犬」「バンビ」「ジャングル=ブック」「ピノキオ」が一冊に。Dormouseが“はつかねずみ”。

『ディズニー名作ライブラリーT』、1994.10.
    「ふしぎの 国の アリス」は立原が本文を担当。ほかに窪田僚、末吉暁子、瀬尾七重、森はるなが執筆。
    巻末に柳生すみまろの簡単な作品解説や、「東京ディズニーランドにさがす名作童話」等を付す。

→『MOOK版 読みきかせ ディズニー名作ライブラリーT 白雪姫ほか24話』、1997.3.
    前項の廉価ソフトカヴァー版。「白雪姫」を含め全24話を収録。


 
森はるな

講談社〈国際版・ディズニー名作童話〉2、1984.11.(←原本フランス版、Fernand Nathan, 1982.)
    Dodoは“ドド”、Cheshire-Catは“チシャねこ”。Mad Hatterは“いかれぼうしや”に。

佐藤悦夫・片山径子構成〈新ディズニー=アニメランド〉7、1990.7.

佐藤悦夫構成・絵〈ディズニー・アニメシアター〉1、1993.1.

〈新装国際版・ディズニー名作童話〉10、1994.4.

佐藤悦夫ほか構成〈新編 ディズニーアニメランド〉12、1995.11.

〈ディズニー名作アルバム〉9、1997.1.
    「ふしぎの国」以下、「おしゃれキャット」「ピーターとおおかみ」「ありときりぎりす」を収録。

斎藤妙子構成〈ディズニー名作アニメ〉9、1997.6.

〈おはなしきかせて ディズニー名作100話〉10、1998.12.
    「ふしぎの国」以下、全10話を収録。

斎藤妙子 構成、佐藤悦夫・片山径子 表紙構成〈ディズニー名作ゴールド絵本〉19、2005.1.
    青木澄江装丁。ひらがな絵本で、背に“2・3・4歳向け”とある。


他系統(あるいは未確認のもの)として、以下の絵本がある。

上崎美恵子文『ふしぎの国のアリス』講談社〈ディズニー絵本コミック版〉〔昭和4-?〕

上地ちづ子文『ふしぎのくにのアリス』〈ディズニーランド絵本〉6、1977.8.
 →〈ディズニーランド名作えほん〉6、1981.5.


佐藤悦夫構成〈ディズニー・アニメブック〉2、1979.5.

間所ひさこ文、佐藤悦夫・片山径子構成〈ディズニー=アニメランド〉13、1982.4.

岡信子文、〈ディズニー名作童話全集〉2、1985.5.
    原本は森はるな(1984.)と同じフランス版だが、いもむしがチョウになる場面のみ何故か省かれている。解説 保永貞夫。

『ふしぎの国のアリス・みにくいあひるの子』〈ひとりでよもう!ディズニーランド絵話〉13、1992.11.

『ママよんで ディズニー名作童話 第4集』〈講談社ファミリーブック〉10、1994.?

瀬尾七重文、〈ディズニーブック〉4、1995.4.

〈Disneyシールえほん〉3、1995.4.

『ふしぎのくにのアリス あいうえおをおぼえよう』〈DLデラックス〉227〈ディズニーランド名作親子絵本〉9、1999.9.

ときありえ文・解説、〈ディズニー名作コレクション〉6、2000.5.

 →〈ディズニー名作コレクション〉9、2005.3.
    ウェルプランニング装丁、斎藤妙子編集。“3〜6歳向け”。


斎藤妙子構成・文、〈新ディズニーのおはなしきかせて〉2、2001.3.
    「101匹わんちゃん」「みにくいあひるの子」「ポカホンタス」「リトル=マーメイド」「きつねと猟犬」「ミッキーと豆の木」「ノートルダムの鐘」。

森山京文、佐藤悦夫絵〈[国際版]ディズニーおはなし絵本館〉7、2002.9.
 

メアリー・ブレア画、ジョン・シェスカ文、アーサー・ビナード訳 『ウォルト・ディズニー ふしぎの国のアリス』 2009.7.  
斎藤妙子 構成・文『ふしぎのくにのアリス』〈ディズニーえほん文庫〉、2013.1.
    坂井美穂装丁。11×11cmの幼児向け文庫シリーズのひとつ。

以上、いずれも講談社の出版物。


他の出版社の発行したものとしては、


岡田忠軒(ただたか)解説『Alice's Adventures in Wonderland/不思議の国のアリス』語学春秋社〈NOVEL THEATER SERIES〉17、1975.10.(→1988.(13刷))  
加島葵訳、中央公論社〈ディズニー・コミックス(クラシック・シリーズ)〉8、1993.7.
 
ロビン・クッディ画、岡松きぬ子訳『ふしぎの国のアリス うさぎ穴からおっこちて』大日本絵画〈ディズニーめくりしかけえほん〉、1994.

 
三沢洋ノベライズ『不思議の国のアリス』扶桑社〈ディズニートレジャー文庫〉7、1997.3.

 
『Alice in Wonderland 不思議の国のアリス』アルク/LADYBIRD BOOKS LTD 、1997.10.  
テディ・スレーター作、橘高弓枝訳、偕成社〈ディズニーアニメ小説版〉15、1998.5.

 
高橋啓文、新学社〈Disney'sシネマブック〉、1999.11.

 
村田さち子訳『ふしぎのくにのアリス』世界文化社〈ディズニー名作館〉、2000.

 
うさぎ出版(発売 永岡書店)〈ディズニー・ゴールデン・コレクション〉、2002.

 
岡山徹編訳、竹書房〈竹書房文庫 ディズニー・クラシックス〉3、2003.6.
 
作画 ウォルト・ディズニー・スタジオ/アル・デンプスター〔adapted by Al Dempster〕、もき かずこ訳・文『 WALT DiSNEy'S  Alice in Wonderland/ふしぎの国のアリス』発行 うさぎ出版/発売 ネコ・パブリッシング〈ディズニー名作絵本復刻版〉2003.12.  
藤田英時編・著 『〈別冊宝島 名作アニメで英会話シリーズ〉 ふしぎの国のアリス』 宝島社〈別冊宝島〉1470、2007.10.
→『名作アニメを英語で読む ふしぎの国のアリス(字幕対訳付)』宝島社〈宝島SUGOI文庫〉D ふ-2-2、2009.4.  
酒井邦秀監修『映画で英語シャドーイング [ふしぎの国のアリス]』学研マーケティング〈Gakken Mook 英語耳&英語舌シリーズ〉6、2009.7.

 
小鷹ナヲ画、菅野加代子デザイン 『ディズニー名作Playingストーリー ふしぎの国のアリス』小学館〈小学館のテレビ絵本〉、2013.6.  
『e-MOOK Disney ふしぎの国のアリス Alice in Wonderland』宝島社〈宝島社ブランドムック〉、2015.3.  
『Disney Alice in Wonderland Special Book』宝島社、2016.2.  
ワダヒトミ文、高橋寛行デザイン 『Disney ふしぎの国のアリス』角川書店(KADOKAWA)〈角川アニメ絵本〉、2016.7.  
藤田英時著 『〈英語観るだけマスターシリーズ〉 『ふしぎの国のアリス』を観るだけで英語の基本が身につくDVDブック』 アスコム、2017.10.
  などが主なところか。おそらく遺漏も多いと思われるが、ディズニーものの場合、絵本の形態をとっていても、『不思議の国』のストーリーと関係のない、キャラクターだけを利用した幼年向けの知育教材が多いことも画一的なリストの作れない理由である。例えば、以下のような「書籍」はどう扱うべきか。

ボブ・リヒャード 原作詩、サミイ・フェイミン 曲、岡島懃訳詩、〈ディズニーパック〉10(名作カセット絵本)、1983.

シュン斎藤 構成、パンとケーキ制作 サンピエロ茗荷谷、写真 赤川治男『アリスちゃんバッグ』講談社〈ディズニーおでかけ絵本〉7、1987.5.

森下青文、尾崎由香里絵、学習研究社〈ディズニーおはなしパズルえほん〉、1996.3.
    付、ジグゾーパズル。

斉藤洋『じかんですよ ふしぎの国のアリス』新学社〈Disney'sキャッスルコレクション〉17、2000.2.



※ ティム・バートン監督「アリス・イン・ワンダーランド」(2010.)関連の書籍は含みません。

最終更新 2018年11月 3日

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